以前このブログで紹介した書籍『スタンフォード式 疲れない体』。

この本のなかに血糖値スパイクについての言及がありました。
人間の血糖値はつねに小さく上下しているのですが、空腹のあとに大量に食べると血糖値が極端に急上昇し、その後急降下することに。
これは「血糖値スパイク」と呼ばれる現象で、糖尿病や心臓病にもつながるとされています。
(中略)血糖値の急な乱高下は眠気や疲労感の元にもなる(後略)出典:『スタンフォード式 疲れない体』より
最近疲れやすい私。とくに休日に家族と外食をすると、そのあと疲労を感じてものすごく眠くなるんですよね。
先日このブログの記事に書いたように「ショッピングモールの午後のお父さん」みたいな状態になってしまいます。



こちらの記事は歩き方についてでしたが、私が疲れやすいのは歩き方が悪いからだけではなくて、この血糖値スパイクも関係しているのでは? と『スタンフォード式 疲れない体』を読みながら思ったのです。
そこで今回は糖尿病や心臓病のリスクを高める血糖値スパイクってなにかってことと、血糖値スパイクを抑えるためにはどうすればいいかについてお送りしていこうと思います。
目次
血糖値スパイクってなに?
『スタンフォード式 疲れない体』には血糖値スパイクについての細かい記述はないので、改めて血糖値スパイクについて調べてみることにしました。
茨城県メディカルセンターのウェブサイトによると血糖値スパイクは……
● 通常、血糖値は空腹時だと80~100mg/dl、食後は高くても140mg/dl以下で安定している
● しかし血糖値スパイクの状態だと食後の血糖値が140mg/dl以上にまで急激に上昇してしまう
● 成人の約20%が血糖値スパイク状態であると言われている
● 血糖値スパイク状態の人は糖尿病の予備群である
だそうです。
とくに最後のひとつは衝撃的ですね。血糖値スパイク状態の人は糖尿病の予備軍である! って。
実は正直に言うと、うすうす思ってたんですけどね私。糖尿病の疑いがあるんじゃないかって。
医師の診察を受けたことはありませんが、母方が糖尿病の家系なんです。すでに亡くなっている祖父は糖尿病でしたし、健在の伯母は糖尿病ですから。
だから現に血糖値スパイクを起こしている私は生活習慣に注意を払う必要があるということですね。
糖尿病に片足をつっこんでいる血糖値スパイク
血糖値スパイクは糖尿病予備群なので、予備軍を乗り越えると当然のことながら糖尿病になります。2型糖尿病です。
知りたい!糖尿病によると、糖尿病になる原因は…
● 体質(遺伝)
だそうです。
“糖”尿病とあるから糖分のとりすぎが要因? と勘違いする方が多いようですが、必ずしも甘いもののとりすぎだけが原因ではないってことはご存知の方も多いでしょう。
遺伝はまさに先ほどもお話したように「糖尿病の家系」と言われることがよくあるように大いに関係あるのでしょうね。
そういえば以前私はジーンライフの遺伝子検査を受けたんでした。しかし検査を受けたくせに放置してあるので(記事を書くのも)後で検査結果を見返してみます。
遺伝子検査キット GeneLife Genesis2.0(ジーンライフ ジェネシス)



血糖値スパイクは動脈硬化を促進させる
血糖値スパイクは動脈硬化のリスクを高めます。
動脈硬化は血管の老化です。歳をとれば血管のみならずあちこちが老化してきますが、悪い生活習慣によって動脈硬化が進んでいってしまうんですね。
でも悪い生活習慣による動脈硬化は老化というより「自ら引き起こす劣化」と表現したほうがふさわしいのかもしれません。
例えるならば、買ったばかりの水道ホースは柔らかいですが、ずっと屋外に置いておくと紫外線などの影響でカチカチになってしまいにはボロボロになっていくように、私たちの体の動脈もこれと同じようになってしまうんですね。
動脈硬化は脳の病気(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、心臓の病気(心筋梗塞、狭心症、心肥大など)、腎臓の病気、大動脈瘤、さらには手足のしびれや冷え性などにもつながる「病気へのチケット」みたいなものです。
健康診断では発見されにくい血糖値スパイク
糖尿病や動脈硬化のリスクを高める血糖値スパイクですが、健康診断では発見されにくいんだとか。
なぜなら健康診断って基本的に空腹時におこないますからね。血糖値スパイク状態の人は空腹時に血糖値を測っても正常値の範囲内。
だから自分がまさか糖尿病の予備軍だなんて知る由もない人が多いというわけ。
自分で血糖値の測定器を用意して、食前と食後の血糖値を測ってみるとういう方法ならば医療機関に行く必要はありませんが、測定器はけっこういい値段がします。
でも血糖値をわざわざ測定しなくても、私みたいに食後に猛烈な眠気におそわれるような自覚症状があるのなら、自分が血糖値スパイク状態に陥っていることを疑ってみてもいいのではないでしょうか。
血糖値スパイクにならないために
ここまで血糖値スパイクってなにかをお話してきました。
それではここからは、それじゃあ血糖値スパイクにならないようにするにはどうすればいいの? ってことをお話していきましょう。
糖質制限をしよう
まずは糖質制限です。
「糖質制限ダイエット」が一世を風靡しましたからね、糖質制限をご存知ない方はいないのではないでしょうか。
糖尿病になってしまうとかなり厳格な糖質制限が求められますが、血糖値スパイク状態ならそこまで神経質にならなくても大丈夫かもしれません。
でもなにも意識せずに、とくに男性は若い頃と同じように大盛りの白米をがっつり! みたいな食べ方をしているとヤバイです。
私は先日の日曜日に家族で出かけてとあるレストランでランチを食べたんですが、そのお店は白米をキヌアごはんに変更できるシステムだったので、なんの知識もないまま「キヌアのほうが体に良さそう」という安易な気持ちでこちらを注文しました。
あとで知ったのですがキヌアは白米に比べて糖質が75%ほどで、しかも低GI食品なので糖質の吸収がされにくいんだとか。
キヌアごはんと食べたからかどうか定かではありませんが、その日は食後も眠くなることはありませんでした。
食べる順番を意識しよう
血糖値の上昇は食べる順番でも影響します。
食事のときに炭水化物から先に食べてしまうと血糖値が急上昇してしまうのです。
そのため、これを抑えるために食事の際は野菜などの低糖質なものから先に口にするようにしましょう。
そうすれば血糖値の上昇を抑えることができるというわけ。
しかし野菜といってもじゃがいもやさつまいも、ごぼうやれんこんなどの根菜類には糖質が多く含まれているので、これらは先には食べないようにしてくださいね。
お酢を飲む・お酢を使った料理を食べる
ミツカンの公式サイトによると……
大さじ一杯(約15ml)のお酢を使った料理や飲み物をメニューに加えると、食後の血糖値上昇が緩やかになることが科学的に証明されました。
参考 食事と一緒に大さじ一杯のお酢で、食後の血糖値上昇を緩やかにmizkan
とあります。これは朗報ですねぇ。
私もこれを知ってからというもの、お酢を飲むようになりました。
もちろんお酢そのままだと酸味が強すぎるし、いちいち味付けするのは面倒なのもあって炭酸水か水だけで割って飲んでいます。
飲料におすすめなのはりんご酢です。
ただし、りんご酢といっても飲みやすくするためにブドウ糖などが加えられているものがあるのでこれはやめておきましょう。これだと酢というよりジュースなので。
りんご酢は原材料がりんご果汁だけのオーガニックなものを選ぶといいです。
私がいま飲んでいるのがこちら。アリサン アップルビネガー。
それとBragg オーガニック アップルサイダービネガーも有名で人気ですね。いつか試してみたいです。
“酸いたにおい”がするので妻には不評で、最初は抵抗があるかもしれませんが慣れると美味しいですよ。
食べる量を減らすかまたはまったく食べない
これは私が以前書いた昼食抜きダイエットにも通じるんですが、食べる量を減らすか、またはまったく食べない(1日1食か1日2食にする)のも血糖値スパイクを抑えることができます。



「腹八分に病なし、腹十二分に医者足らず」ということわざがあります。
これはほどほどの食事の量なら病気にならずに済み、食べ過ぎると病気になる人が増えて医者の数が足りなくなるよということ。
現代人(とくに日本人など先進国の人)は食べるものがふんだんにあるので食べ過ぎで、そのせいで高脂血症、高血糖、高血圧、肥満などの生活習慣病になる人がとても多い。
これは医師の石原結實先生の著書『「食べない」健康法』に書かれていることなんですが、たしかに現代人は食べ過ぎですよねぇ。
食べ過ぎて血糖値が乱高下するなら、食べる量を減らすか、いっそのこと食べない。そうすれば血糖値は乱高下しないのはあたりまえのことです。
しかもこの本では……
我々が、お腹一杯に飲食すると、食物中の栄養素が胃腸から血液に吸収されて、血液中の栄養状態もよくなる。すると、それを食べた白血球も満腹になり、外からバイ菌やアレルゲンが侵入してきても、体内でガン細胞が発生しても十分に、食べようとしない。つまり、「免疫力」は落ちるのである。
逆に、我々が空腹の時は、血液中の栄養状態も低下し、白血球も充分に栄養を摂れずに空腹になるので、バイ菌やアレルゲン、ガン細胞を貪食、処理する能力が高まる。つまり、免疫力は増強するのである。出典:『「食べない」健康法』より
とあります。
さらに、人類の歴史のうちほとんどの時期は飢餓の中で暮らしてきたのだから体にとって空腹なのはあたりまえの状態であって、逆に食べ過ぎれば栄養過剰病になると言ってもよい、みたいなことが書かれています。
考えてみると確かにそのとおりですよねぇ。
読み進めていると「そんなに食べなくてもいいんじゃね?」と思えるようになり、さらに、暴飲暴食すると病気になる意識が植え付けられていくので、生活習慣病が気になる方は一読しておいて損はありませんよ。
それに食べる量を減らせば当然ですが体重が減りますしね。体重も減って病気のリスクも軽減する、これこそを本当の意味の「ダイエット」と言うんですね。
おわりに
朝と夜は厳格な糖質制限をしているわけではない私ですが…
● 食べる順番を意識する
● 昼食は食べない(平日)
● 昼食は控えめに(休日)
を実践するようになってたしかに疲れにくくなってきたのを実感しています。
体重が3kgほど減って体が軽くなったのもあるかも。
それに昼下がりに訪れるあの猛烈な眠気もここのところありません。
ひとまずこれで糖尿病にならずに済みそうです。
それにしても、なにも知らないままずっと同じ食生活を続けていたらと思うとゾッとしますね。だってそうすると糖尿病や動脈硬化へまっしぐらですから。
40代にもなると病気のリスクが高くなってきてガクブルです。でもこの記事を書くにあたり、適切な食生活と適度な運動をすれば健康を維持できると知れて安心しました。
もちろん健康を維持するためには知識だけではなく実践もしなければならないんですけどね。
でもそれすらも楽しみに変えて、豊かな人生をこれからも送っていこうではありませんか、ということで今回はここまで!
それではまた!



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