我が家ではただいま絶賛子育て中です。
私と妻の間には、そろそろ11カ月になる女児がおります。
娘はすでに離乳食を食べていますが、近ごろはよく手づかみ食べで食べ物を口にしています。
でもこの手づかみ食べ、見た目があまりよろしくありません。赤ちゃんが手づかみで食べるのだから、当然のことながら口の周りをはじめ、あっちこっちが汚れてしまうのです。
その様子を見ていて私は「手づかみ食べなんて本当に必要なの?」と迂闊にも思ってしまったんですね。
しかし「必要なの?」と勝手に思い込むのは良くないと思い、手づかみ食べは本当に必要なのかを詳しく調べてみました。
ということで今回は赤ちゃんの手づかみ食べとその必要性についてお送りしたいと思います。
目次
手づかみ食べとは?
改めて説明することではないかもしれませんが、手づかみ食べとは、離乳食を食べるようになった乳児が自分自身の手や指で食べ物を直接つかんで食べることをいいます。
赤ちゃんによって手づかみ食べをしたがる時期には差がありますから一概には言えませんが、だいたい9カ月ごろになると手づかみ食べをしたがるといわれています。
手づかみ食べに疑問を抱く私
離乳食を娘に食べさせるときに妻は「手づかみ食べをしたほうがいいんだよ」「手づかみで食べやすいように細長く(食べ物を)切ってあげたからね」などと言っています。
私はそのことを理解しつつも、実際に手づかみで食べさせてみると、口の周りやテーブルの上、床などに食べ物が散乱して、見るも無残な様子となります。
この様子を見るたびに私は「本当に手づかみ食べさせるのは正解なのだろうか?」と疑問に思ってしまうんですよね。
手づかみ食べは積極的にさせたほうが良いと誰もが言う
ところが医師や保健師さんなどに言わせてみても、育児書やインターネットなどを見てみても、手づかみ食べは積極的にさせたほうがいいという意見がほとんどです。
それでも「え~なんでかな~? 汚いし、なんだかお行儀が悪く見えるから手づかみ食べなんてさせないほうがいいんじゃないの?」と納得しない私。
ということでもっと詳しく調べてみました。
手づかみ食べで養われる協調運動
私の自宅にある離乳食の育児書を読んでみると気になる言葉がありました。
それは「協調運動」。手づかみ食べは協調運動を養うのに良いのだそうです。
でもそもそも「協調運動」って何? この言葉を初めて知った私は得意のGoogle検索をしてみます(笑)
「協調運動」で検索をすると、ずらっと検索結果として表示されるのは「発達性協調運動障害」という言葉でした。
この時点で「なるほど、協調運動が身につかないと発達性協調運動障害になってしまう可能性があるのかも」となんとなく思いましたが、詳しく知るためにページを開いてみることにしました。それが次のページです。
参考:LITALICO 発達ナビ
「発達性協調運動障害とは?ただ不器用なだけではない?症状、困りごと、相談先、家庭での対応まとめ」
協調運動と発達性協調運動障害とは?
こちらのページには協調運動の説明もありました。
協調運動とは、手と手、手と目、足と手などの個別の動きを一緒に行う運動です。例えば、私たちがキャッチボールをする時、ボールを目で追いながら、ボールをキャッチするという動作を同時にしていますよね。他にも、縄跳びをする時、ジャンプする動作と、縄を回す動作を同時にしなくてはなりません。このような運動を協調運動と言います。
そして発達性協調障害の説明はこうです。
発達性協調運動障害とは、日常生活における協調運動が、本人の年齢や知能に応じて期待されるものよりも不正確であったり、困難であるという障害です。別名、不器用症候群とも呼ばれます。
なるほど。赤ちゃんのときには単純な動作しかできなかったけれど、私たちはある程度の年齢に成長するといろいろな動作を同時にできるようになりますが、これを協調運動というのですね。
しかし中にはそれ相応の年齢に達しても同じくらいの年齢の人たちと同じような協調運動ができない人もいて、これを発達性協調運動障害というと。
手づかみ食べは目と手と口の協調運動
こちらの記事でも手づかみ食べと協調運動の関係性について触れられています。
参考:Amebaニュース(提供:It Mama)
「知っておきたい!「手づかみ食べ」がもたらす子どもの発達」
この記事では協調運動について次のように書かれています。
手づかみ食べは “目と手と口の協調運動” で、子どもの発達段階において、とても重要な行動だそうです。
目で大きさを確かめ、手で硬さや温度を知り、どのくらいの力を加えるとつぶれるのかということもできる。そして、食べこぼしたり、口に入れすぎたりしながら徐々に自分に適した一口量を調整することを覚えていく、これは生きていくための基本となる行為のことです。
大人の都合で手づかみ食べはダメだと決めつけていた
私たちは物心をついたころには物を食べるという動作が自然にできていたような気がしますが、物心がつくまでの間に食べるという協調運動を学習して身につけていたんですね。
食べる動作が身についたのは物心がつく前のことなので自分では経験したけれど経験したことを覚えていないため、大人になって理屈で考えてしまうと、「手づかみ食べは汚れるし行儀が悪そうに見えるから良くないことなのではないか」と勝手に決めつけていたのかもしれません。
いわゆる “大人の都合” というやつですね。
手づかみ食べは成長のための学習行動の一つ
つまり手づかみ食べは、子どもが大きくなってからも一人で何でもできるようになるための学習行動の一つだと捉えることができます。
手づかみ食べをすると周辺が汚くなって行儀も悪そうに見えるからといって、食事をすべてママやパパがスプーンやフォークですくって子どもの口に運び入れてしまうと、子どもの学習行動の機会を一つ取り上げてしまうことになります。
そうすると、子どもが将来的に一人では何もできない人になるリスクが高まる可能性があるということになりますね。
終わりに
手づかみ食べをさせないからといって一人で何もできない人に必ずなってしまうわけではないでしょう。
しかし子供の成長を阻害するようなことを保護者があえてするべきではないかもしれませんね。
私も協調運動のことを知ることができたので、これが子どもの成長のためだと思えるようになりました。
食事中に周辺が汚れるのは少しの期間だけだし、行儀を身につけるのはその先のことだとも思えるようになったので、娘の手づかみ食べに対してかなり寛大な気持ちになれた気がします。
そこらじゅうが汚れてストレスに感じてしまうママやパパもいらっしゃるかと思いますが、お子さんの健やかな成長のためだと思って、お互いに楽しい食卓にしていけるといいですね。
それではまた!
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