車のドライバーは次の2種類に分けることができます。
事故を起こしやすいドライバーと事故を起こしにくいドライバーの2種類に。
事故を起こしにくいドライバーは、運も味方しているからかもしれないけれど、事故に遭遇する機会がほとんど訪れません。
そんな私も事故を起こしにくいドライバーのひとりです。毎日のように車を運転していますが、もうかれこれ10年以上も無事故だけでなく、無違反でやらせてもらっています。(自慢か? 自慢だろうなあ。笑)
それに引き換え私の最愛の家内。この人なんかかつて、自転車に乗った高校生に接触したり(幸いにも自転車を破壊しただけで済んだ)、前方不注意で前を走っていた車の後ろから追突したり(相手がいい人だから良かった)、「わざわざそこを右折する?」というところで右折して車とぶつかったり(相手が無保険だったのでちょっと大変だった)と、けっこう頻繁に事故を起こしています。
家内は自分で事故を起こすだけではなく、とある駐車場に車をとめていたら後ろから別の車に衝突されたりと、運からも見放されていたりもします。
最後の “もらい事故” に関しては過失割合が0:10だったので家内のせいではなかったけれど、自分のせいで起こした事故は後から振り返ると防げる事故であったような。
「たら・れば」かもしれないけれど、こういった考察を常々していることが事故を起こさない体質づくりに役立つんだと思うんですよね。
でもここらへんのことは今回の記事とはあまり関係ないことなので、またいつかお話したいと思いますね。
さてそんな家内ですが、いま契約している自動車保険の契約期間中に2度の事故を起こし(うち1回はもらい事故)てしまいました。
私はあとから知ったのですが、契約期間中に2度の事故を起こして保険金を保険会社に請求すると、次の年の契約ができないことがあるんです。
家内もこれに該当したため、ひょっとして自動車保険に加入できずに無保険になっちゃうかも? という心配を抱えることになってしまいました。
よって今回は、契約期間中に2度の事故を起こすと自動車保険に加入できる? できない? ということについてお話していきたいと思います。
目次
自動車保険の継続手続きができなかった
ある日のこと。家内の自動車保険の更新時期が近づいてきたので私が継続手続きをしようしました。
ちなみに家内はこのとき「SBI損保」の自動車保険に加入していました。
SBI損保は(通販型保険だからあたりまえですが)インターネットで継続の手続きが可能なので、ログインして手続きをしようとしたんですね。
ところが・・・。ログインしてマイページを開いても、そこに継続のメニューが見当たらないんですよね。
更新時期が近いから継続を促す箇所が必ずあるはずですがこれがない。
調べてみると、SBI損保の「よくある質問」のなかに「マイページで継続手続きができないのはどうしてですか?」というページがあるのを見つけました。
このページを見てみると次のことがわかりました。
・契約内容の変更をしていると一時的に継続手続きができない
・保険期間内に複数回保険金を請求すると継続できないことがある
・満期日から7日以上が経過している
・サイト利用環境の問題
しかし、契約内容の更新もしていないし、満期日は過ぎていないし、サイトの利用環境も問題なさそう。
そうなると思い当たるの「保険期間内に複数回保険金を請求」しかありません。
思い返してみるまでもなく、家内はたしかに保険期間内に保険金を複数回請求しました。請求回数は2回です。
1回目は、先ほども少し触れましたが、右折するのに相応しくない交差点で右折しようとしたため走行している車に接触してしまった事故のとき。
2回目は、これも先ほど触れた駐車場にとめていたときに後ろから追突された、いわゆるもらい事故のとき。
でも、このページには具体的には「保険期間内に複数回保険金を請求された場合等には、ご継続いただけないことがあります。」とあります。
「いただけないことがあります」ってことは何か訳でもあるのだろうと思い、SBI損保に問い合わせしてみることにしました。
SBI損保では契約期間内に保険金を2回請求すると継続手続きができない
SBI損保に問い合わせをしてみると、自動車保険の契約期間内に保険金を2回以上請求すると、継続をするためにはある条件が設けられていることを伝えられました。
その継続するための条件とは、契約のなかに含められるのは対人賠償と対物賠償のみに限られ、自らを補償するための人身傷害や搭乗者傷害、車両保険や特約などは含めることができない、というものでした。
これはつまり、もし事故を起こしたら他人や他人のものを補償するときは保険金が支払われるけど、自分や家族や自分の車などを補償するため保険金はいっさい支払われないということになります。
対人賠償と対物賠償がつけられるのはよいとしても、どうせ保険に加入するなら自分らの補償も確保しておきたいのでちょっと困ったことになりました。
SBI損保の担当者の方いわく、「SBI損保は保険料を安くしているぶん条件が厳しいので契約期間内に保険金を2回請求すると対人賠償と対物賠償のみとさせてもらっています。もしかするとほかの保険会社ならばこれまでと同じような内容で契約できるかもしれないので、SBI損保を継続する前に他社を見当することをおすすめします」とのことでした。
自動車保険の一括見積もりサービスを利用するも・・・
そいうことなら仕方ありません。
SBI損保で継続するのはいったん諦めて、他社の見積りを取得して検討することにしました。
こんなときに便利なのが自動車保険の一括見積もりサービスです。
>>自動車保険一括見積もり「保険スクエアbang!」
>>自動車保険一括見積もり「インズウェブ」
さっそくこのサービスを利用します。必要情報をすべて入力して最後のボタンをポチッとな。どんな結果が出たかというと・・・
ところが、一括見積もりサービスを利用すると複数の保険会社から見積もりを受け取ることできるはずですが、該当したのはたった1社という結果になりました。
「(コナ◯くんばりに)あれれ~おかしいな~」と思ったけれどこのときはこれ以上深く考えずに、「仕方ないからまたあとで目ぼしい保険会社のサイトで見積もりをとってみよう」ということにしました。
アクサダイレクトで見積もりをとろうとするも事故件数のところで引っかかる
そしてまず最初に訪れたのがアクサダイレクトのサイトです。
アクサダイレクトは私が何年か前に加入していたことがある保険会社で、保険料がまあまあ安く、事故等発生時のロードサービスも充実しているので白羽の矢が立ててみました。
ところが、一括見積もりサービスを利用していたときと同じように、必要情報をがんばって入力していると、途中のある項目で先に進めなくなってしまいました。
その項目とは「現在のご契約の保険期間における事故の件数」です。
この項目の選択肢には「0件」「1件」「2件」の3つがあるんですが、ここで「2件」を選んで次へ進もうと思うと次のメッセージが表示されてしまったんです。
『事故の件数が「2件以上」または「1件かつ次回の等級が1等級」の場合は、お申込みいただけません。』
ずーーーん(←気持ちが落ちるときの心の音)。「やっぱり2回以上じゃダメなのかー」とそのときはさすがにがっくりと肩を落とました。
事故の種類?事故の件数ってどうやって数えるの?
しかし私はここでよく思い返してみました。
同じ2回でも、SBI損保で継続ができなかったのは契約期間中に「保険金を2回請求」したから。一方アクサダイレクトのほうは「事故の件数が2件」です。
保険金請求件数と事故件数という違いがあるんですよね。
しかも、アクサダイレクトの入力ページの「現在のご契約の保険期間における事故の件数」の項目には次のようなことが書かれていることにも気づきます。
『現在のご契約期間中に発生した「ノーカウント事故」以外の事故の件数をお選びください。
※現在のご契約期間中に2件以上の事故があった場合、お申込みいただけません。』
「ノーカウント事故以外の事故の件数?なんのこっちゃ?」と思う私。
しかしちょうどノーカウント事故のところにリンクがあるのでこれをクリックしてみると、アクサダイレクトの「保険の基礎用語」の「事故の種類」のページが表示されたので読んでみることに。
このページでは、事故には「①ノーカウント事故」「②1等級ダウン事故または等級すえおき事故」「③3等級ダウン事故」の3種類があることがわかります。
3種類の事故があることを知った私。ひきつづきこのように思いました。
「そうすると、SBI損保の契約期間中に家内が起こした、または起こされた事故のうち、もらい事故のほうはノーカウント事故に当てはまるのでは?」と。
そこで再びSBI損保に確認してみることに。
(SBI損保のマイページには「事故の経過」というページはあるけれど、ここでは事故の種類はわからないので電話で確認しました)
確認の結果、1件目の事故は3等級ダウン事故ですが、2件目のもらい事故はノーカウント事故であることが分かったのです。
これはつまり、アクサダイレクトの「現在のご契約の保険期間における事故の件数」は、家内の場合はノーカウント事故を除いた分の「1件」になるということを意味しています。
よって、これでめでたく家内はアクサダイレクトの自動車保険に加入できることが分かったので、無事に契約することができました。
保険金の請求件数を基準する保険会社とノーカウント事故以外の事故件数を基準する保険会社
改めて振り返ってみると、家内はSBI損保では契約(継続)できず(厳密に言うと条件つきなら継続は可能)、アクサダイレクトでは契約することができたわけです。
つまりこの2社には契約期間中に・・・
・SBI損保は保険金の請求件数が2件以上だと契約不可
・アクサダイレクトはノーカウント事故以外の事故件数が2件以上だと契約不可
という違いがあるということですね。
もしSBI損保とアクサダイレクト以外の保険会社で契約しようとする場合は、上記はどちらを採用しているかを詳しく知る必要があると思います。(あとで調べてこのブログで紹介するときが来るかもしれません)
保険会社の人や弁護士や事故をたくさん起こしている方にとっては常識的なことかもしれませんね。
でも私は10年以上も無事故・無違反、家内は事故の頻度は私より多めですがそれでも2年に1回くらいなため、保険会社によって基準に違いがあることを今回の件で私ははじめて知ることができました。
だからもしあなたやあなたのご家族が契約期間中に事故を2回起こしてしまったときは、その事故がノーカウント事故に該当するものなのかどうかをしっかりと把握してから保険契約を結ぶようにしてくださいね。
自動車保険一括見積もりサービスを利用するときに注意したいこと
なお、先ほど紹介した自動車保険一括見積もりサービスでは、事故についての件数は「保険金を請求した事故件数」のほうの入力を求められます。
つまり一括見積もりサービスではノーカウント事故かどうかは考慮されないということになるわけです。
よって、ノーカウント事故を除くと事故件数は1件なのに、一括見積もりサービスで事故件数を2件と入力してしまうと、私が利用したときのように見積もりをくれる保険会社が1社しかないということが起こるんですね。
したがって、保険金を請求した事故件数が2件であってももしノーカウント事故を除いた事故件数が1件の場合は、一括見積もりサービスでは保険金を請求した事故件数に1件と入力すると見積もりをくれる保険会社が多くなるはずです。
(あとで私が実際にやってみたところ1社から5社に増えて、今回契約したアクサダイレクトもこのなかに含まれていました)
それから見積もりをくれた保険会社のサイトにて、SBI損保のように保険金を請求した件数を入力するのか、それともアクサダイレクトのようにノーカウント事故を除いた事故件数を入力するのかをしっかりと把握したうえで正しい件数を入力して契約をすると良いかと私は思います。
このように一括見積もりサービスを賢く利用すれば、闇雲にあちこちの保険会社で見積もりをとる必要がなくなり手間が省けるというわけですね。
>>自動車保険一括見積もり「保険スクエアbang!」
>>自動車保険一括見積もり「インズウェブ」
ただし嘘の申告は絶対ダメ!
ただしこれだけはやらないでもらいたいのですが、嘘の申告はいけません。
たとえば「3等級ダウン事故」の件数が本当は2件以上あるのに手続きのときに1件と入力するようなことです。
「他社との契約だからどうせバレないだろう」と思ってもそんなことはありません。
調べれば簡単に分かることなのですぐにバレるし、バレたら告知義務違反に該当して保険契約を解除されるでしょうし、ブラックリストに載ってしまってその後の契約がしにくくなってしまうし、詐欺に該当して訴訟問題にまで発展することもあるので嘘の申告はしないでくださいね。
おわりに
ここまで、自動車保険を契約では保険金の請求件数を基準とする保険会社とノーカウント事故以外の事故件数を基準にする保険会社があることをお話してきました。
しかしですね、こうやって件数を気にするよりも、なんといってももっとも大切なのは事故を起こさないように安全運転をすることですよね。
自分の過失割合がゼロでノーカウント事故扱いになるもらい事故という場合もあるので仕方ないときはありますが、事故がないに越したことはありませんから。
たとえもらい事故でも自分が怪我をするかもしれないし、車が壊れたら修理に出さないといけないし、保険会社とのやりとりに時間がとられるしで確実に面倒なことになります。
事故がなければ面倒なことも起きないし、不安なく次の年も自動車保険の継続できるし、等級が上がるので保険料は安くなるしで良いことづくめです。(保険料の支払いで懐が痛みますが)
だから常に安全運転を心がけたいものですよね。
しかしだからといって、自分は事故を起こさないからと根拠のないことを言って任意の自動車保険に加入しないのもよくありません。
無保険で車を運転しているときに重大事故を起こしたときの恐ろしさはこちらの記事でお話したとおりですから。

だから車を運転するならば、言われるまでもないでしょうけど、更新の前に一括見積もりサービスを利用して、任意保険にはぜったいに加入しておきましょうね。
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