「体脂肪を燃焼させるために有酸素運動が最適!」
と巷ではよくいわれます。
たしかに有酸素運動は痩せやすいのでダイエットに適しているんですね。
でも有酸素運動は反面、実はこうもいわれています。
「有酸素運動だけのダイエットはリバウンドしやすい!」
って。
「なんだよそれ。リバウンドしやすいのなら運動するおかげがないじゃん。だったら運動なんてハナからしないほうがマシ」
と思ってしまったそこのあなた。見落としているところがありませんか?
「どこがだよ?」って? 有酸素運動“だけ”のところです。
有酸素運動“だけ”しかしないからリバウンドしやすいんです。
だから有酸素運動と一緒に筋トレをするんです。
そうすればリバウンドしにくく太りにくい身体をつくることができます。
というわけで今回は、ダイエットのためになぜ筋トレが必要なのかをお話していきましょう。
有酸素運動だけだと筋肉が衰える
ダイエットのためになぜ筋トレが必要なのかをお話する前に、有酸素運動“だけ”のダイエットだとなぜリバウンドしやすいのか? まずはこのことからお話していきます。
さらにその前に、そもそも有酸素運動のことを知らないと話になりませんから、有酸素運動について詳しく知りたければこちらをご覧くださいませ。

さてそんな有酸素運動、エネルギー(ATP(アデノシン三リン酸))を体内脂質(体脂肪と血液中の中性脂肪)を分解して生成するんですが、実は脂肪以外のある組織も分解する作用があるんです。
そのある組織こそが筋肉。有酸素運動をすると筋肉が分解されてしまうんですねぇ。
参考 有酸素運動は筋肉減らす、筋肉の常識NIKKEI STYLEだから、痩せたいからといって有酸素運動しかしないと、筋肉も分解されてしまって……大変なことになります。ヤバイです。
とはいえ、有酸素運動だけでも確かに痩せます。体脂肪が燃焼されますからね。だからあなたのボディはスリムにはなります。
「やったー! 痩せたー! ダイエット成功だー!」
とあなたは大喜び。
でもダイエットに成功したと思って一安心したあなたは、気が緩んだところでひょっとして有酸素運動するのをやめてしまうかもしれません。
有酸素運動をやめてしまったらいったいどうなるでしょう?
これまでと同じように食べ物を摂取すると、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることが容易に想像できますよね。だって有酸素運動をやめてしまったのですから、消費カロリー(生活活動代謝)は激減するからです。
摂取カロリーが消費カロリーを上回ると太ります。体脂肪が再び蓄積されていきます。
そして、繰り返しになりますが、有酸素運動だけだと筋肉が分解されます。
ダイエットのために有酸素運動しかしないでいると筋肉が衰えていきます。筋肉が衰えているということは基礎代謝も低下しているということ。
このときのあなたのカラダを取り巻く環境は、上記をまとめると次のようになっています。
● 有酸素運動をやめてしまったので生活活動代謝が低い
● 有酸素運動しかしてこなたったものだから筋肉が衰えていて基礎代謝も低い
そうするとリバウンドという結果になるんですね。
「有酸素運動だけのダイエットはリバウンドしやすい」と巷でいわれているのは正しかった! ことになるわけです。
認めたくはありませんが、残念ながら認めざるを得ません…。
リバウンドを防ぐ3つの方法
リバウンドはイヤですか? イヤですよね? 私はイヤです。
せっかくここまでがんばってきたのに、またもとに戻るなんて絶対にイヤです。
しかも筋肉は以前より衰えていますからね、もしリバウンドしたらダイエットをはじめたときの体型と同じに戻るだけではなく、さらに見苦しいカラダになるかもしれない…。しかもその可能性はけっこう高い…。
だからリバウンドをしないようにするにはどうすればいいか?
ここからはこれをご紹介していきましょう。
1.食べる量を減らす
まず1つめはこれ。
食べる量を減らす。
元も子もないといったら元も子もありません。
でも、摂取カロリーが消費カロリーをオーバーしているからまた太ってしまうのであって、それならば食べる量を減らして摂取カロリーが消費カロリーを上回らないようにすればリバウンドせずに済みます。
私も昼食抜きダイエットを実践して減量に成功しました。
それとダイエット目的だけではなく、1日の活動量に対して摂取カロリーが多すぎる(つまり食べすぎ)だと思っており、1食抜いたほうが体調が良いのもあって今でも昼食抜きダイエットを継続しています。



でも本音を言うと、食事制限“だけ”でのダイエット(またはリバウンド予防)はおすすめしません。
なぜなら食事制限だけということは、運動していないってことになりますからやはり筋肉が衰えます。
そうするとますます基礎代謝が落ちて、食事制限で現状維持はできたとしても痩せにくく太りやすいカラダにどんどん変わっていってしまいます。
歳を取れば取るほど痩せにくく太りやすいカラダになるのですから、運動しなければこれに拍車をかけるようなものです。
しかも体重は現状維持ができていると思っていても、食事制限だけではいつの間にやら体脂肪や血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが増えたりするので、さまざまな疾患のリスクを高める恐れがあります。
だから歳を取れば取るほど食事制限だけのダイエットはおすすめできません。
2.有酸素運動を続ける
2つめがこれ。
有酸素運動を続ける。
これまた元も子もない感じです(笑)
有酸素運動をして痩せられたからといって、嬉しくなって安心してやめてしまうのは避けましょうってことです。
でも、目標を達成してしまうとモチベーションが下がるのが人間ですからね、やめたくなるのは仕方のないことかも。
だけどせっかくここまで続けてきた有酸素運動をやめてしまうのはもったいないです。
だって日常的に運動したほうがカラダのために良いのはこちらの記事でもご紹介したとおりですからね。



特にがん、心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病の予防には運動は欠かせません。
日常的に運動していればストレスもほどよく解消できますし、脳への血流が増えるので頭も冴えます。
有酸素運動はいいこと尽くめなのでやらない理由が見当たりません。
3.筋トレをする
そして最後の3つめはこれ。
筋トレをする。
でも筋トレというと、「え~、キツイから嫌だ」と思う人が多いのも事実。
特に女性は、「筋トレをすると太ももとか腕が太くなりそう」と心配して筋トレを毛嫌いする人が多いです。
中には「私には筋肉がないから筋トレできない」と言う人もいて、そういう人には「筋肉がないから筋トレして鍛えるんだよ」と返したくなります。
そんなことはともかく、加齢と運動不足でどんどん衰えていくのが筋肉です。
筋肉量が少なく、なおかつ脂肪も少なければ、女性からしてみれば理想的なスリムボディでしょうが、これでいいのは若いときだけ。
筋力が低下すると日常生活に支障をきたし、加齢に伴う筋肉量と筋力の低下は「サルコペニア」と呼ばれて今では社会問題にもなっています。
参考 サルコぺニア(さるこぺにあ)厚生労働省 e-ヘルスネットそれと筋肉量が低下すると、基礎代謝も低下し、運動や生活活動でエネルギー消費される生活活動代謝も低下します。
代謝が低下すれば痩せにくく太りやすい身体になるというわけです。
繰り返しになりますが、だから有酸素運動だけのダイエットではリバウンドしやすいんですね。
だから筋トレを取り入れましょう。
筋肉量と筋力をアップ、または維持するために筋トレを取り入れれば、有酸素運動をしても筋肉の衰えを防ぐことができます。
有酸素運動だけだとマイナスになる筋肉量と筋力が、筋トレをすれば有酸素運動をしても筋肉量と筋力はプラマイゼロかプラスになるというわけ。
筋トレをして筋肉量をアップさせれば、生活の質は改善しサルコペニア予防にはなるし、基礎代謝と生活活動代謝がアップするので太りにくく痩せやすい身体になれるですね。
3つの方法を日常的に実践するのが本当は望ましい
さて、これら3つのリバウンドを防止する方法ですが、どれかひとつだけするよりも、3つすべてを実践しつづけるのがもっとも望ましいことなのは言うまでもありません(笑)
● 有酸素運動をする
● 筋トレもする
日頃から甘いものや脂っこいものを食べて運動もしないのが、どれだけ身体にとって良くないことなのかがこの記事を振り返るとよくわかるようです。
すべてを実践するのに二の足を踏む人もいるかもしれませんが、そういう人はポジティブな気持ちで少しずつはじめるのがおすすめです。
続けるうちに運動の負荷を高めてみようという気持ちになっていったり、毎日しないと自分に対して罪悪感すら感じるトレーニングハイな状態になれるので、まずはそこを目指してやってみましょう。
まとめ
というわけで今回は、有酸素運動“だけ”のダイエットはリバウンドしやすいことについてお話してきました。
● リバウンドを防ぐ3つ方法
1.食べる量を減らす
2.有酸素運動をする
3.筋トレをする
● 自分の身体のためには3つの方法を日常的に実践する
健康的にダイエットするには、悪い習慣を良い習慣に変えてあげる必要もありますね。これがなかなか難しいんですけど…。
でも他の誰のためでなく、自分のためですからね! だから一緒にがんばりましょう!